うつな気分のこころを整えていく

うつな気分  一度うつ病になると、数日で回復!とはなりません。
 1週間・2週間、1カ月・2カ月、うつな気分を抱えながら過していきます。
 精神科や心療内科の受診は私はお勧めします。
 最近は薬の種類も増えたので、体質に合った抗不安薬・睡眠導入剤などを処方してもらえます。
 だけど、「うつな気分」なかなか消えません。

 私も薬を飲んで、不安な気持ちを薬で誤魔化しながら、出社していました。
 そんなに効率よく沢山は働けません。
 元気も良くありません。
 毎日を無難にやり過ごすのがやっとの毎日です。
 そうやって頑張るのが疲れてしまうと、また「今日も休みます」の毎日に逆戻り。
 会社を休んでも「うつな気分」「不安な気持ち」が無くなるわけではありません。

 そんな会社に行ったり行けなかったりの毎日を2年程過ごしたでしょうか。
 見かねた上司が、他のセクションにいた「産業カウンセラー」の先輩を紹介してくれました。
 但し、アポイントメントは自分から取ること。
 自分から「不安から抜け出そう」と思うことが大切なことだからです。
 必死の思いでメールでアポを取りました。

 平日の業務終了後に「産業カウンセラー」の先輩と会議室で面談しました。
 紅茶などを飲みながら、自分の気持ちを少しずつ話していきます。
 最初は特に何か変化を感じたことはありませんでした。
 ただ1つだけ約束をしました。
 次回1週間後の面談まで、『頑張って会社に3日は来ること。』
 そのときの自分にはちょっと高いハードルでしたが約束しました。

 翌週「産業カウンセラー」の先輩との面談は楽しみでした。
 『3日出社する』約束が達成出来たからです。
 自分の話も聞いてもらえる。何に悩んでいるのかがだんだんと分かってきました。
 4・5回目の面談くらいだったでしょうか、まさに自己との対決の時が来ました。

 私は、「うつになっていなかったらこんなに活躍出来ていたであろう自分」の幻想と
 「うつになってしまった自分」とのギャップに悩んでおり、
 この先「こんなに活躍出来ている自分」に戻りたいと思っていたのです。

 普段やさしく私の話を聞いてくれる「産業カウンセラー」の先輩が
 この日は強く私を諭しました。
 「あなたはもう逆戻りなんか出来ないんだよ!
  この先に『こんなに活躍出来ている自分』はもういなくて、
  もう一度『出来ていない自分』から始めなければ何も始まらないのだよ!

 「・・・・・・」
 『そうかぁ・・・逆戻りは出来ないのかぁ・・・』
 『活躍している自分は、自分の幻想なのかぁ・・・』
 『もう1度、今のどん底の自分から始めなければいけないのかぁ・・・』
 「・・・・・・」

 私は自分に約束しました。
 「もう1度どん底からやってみよう。」
 そう約束させてくれたのは、
 「産業カウンセラー」の先輩の辛抱強いカウンセリングの力でした。

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